コンタクトでトラブルをおこした後…
コンタクトレンズを装用している方が、目にトラブルがおきたと受診されます。カラコンをネットで購入してつけていたり、使用上の注意を守らず適当に使用していたりと患者さん自身に問題がある場合が多いです。
安全なものを正しく使用していればトラブルをおこすリスクは下がります。
「コンタクトレンズを正しく使用してもらいたい!」と以前にも何度か書いてきました。


そんなコンタクトレンズのトラブル症例を経験してきて1つ疑問に思ったことがあります。その疑問について調べたことがなかったので、ちょいと調べてみることにしました。
「仕事中はメガネかけられないんです」
コンタクトレンズのトラブルで代表的な症状は、「目が痛い」「充血した」「メヤニがでる」です。コンタクトを入れると目が痛くてあけられないってつらいですよね。それはよくわかります。私も以前はコンタクトヘビーユーザー?だったので。
そんな症状を訴えて眼科にやってくる患者さんは若い女性が多い印象です。
痛かったり、充血しているときは基本的にコンタクトレンズはお休みです。ドクターストップです。「コンタクトは目が治るまで中止。眼鏡でいてください。」と説明します。
が、そんなとき決まってこの言葉が返ってきます。
「仕事中はメガネかけられないんです。」
初めて聞いたときはびっくりしました。どんな仕事しとんじゃいっ!と保険証を確認したものです。最近ではすっかりこの言葉にも慣れましたが…。
このような若い女性たちの職業は、美容関係、エステ・脱毛系やアパレル関係の仕事が多いです。眼鏡だと見た目がよろしくないから、仕事中はダメなのでしょうか?社内規定で決まっているようなのです。
「何で眼鏡がだめなんだろう?」
これが何か変だなーと疑問に思っていることです。
「メガネ ダメ 職業」 でググる
変だなーと思っていたので、眼鏡がダメな職業について検索です。
が、めぼしい検索結果がでてこないっす(>_<)おもってたんと違うのばかり…。
そんな中、1位表示されたのが「ママスタ BBS」のトピック。そこから得た情報で私が納得できた職業は、騎手と競艇選手。この2つの職業は眼鏡がダメなのもウンウンと頷けます。眼鏡かけていたら危険だよなーと思えました。
その他の検索結果から、「眼鏡は不衛生なので不可」としている飲食店もあるようです。
まぁ、確かに毎日身につけているものなので、キレイかキタナイかの2択であれば、「眼鏡はキタナイ」に分類されてしまうのもしょうがないとは思います。
でも、私は今眼鏡を装用しています。「眼鏡は不衛生」と字で表現されてしまうとちょっとショックです(T_T)
エステ業界では、スチームなどを使用して施術をするときに眼鏡は不向きとされているようです。
化粧品販売員は眼鏡で化粧が隠れてしまうのでダメとされているようです。
眼科側からの立場でしか眼鏡のことをみていなかったので、職種が違うといろんな考え方があり、眼鏡に対する見方について再認識させられました。
目が調子悪いときはコンタクトはお休みです
「職場が眼鏡禁止だからコンタクトをつけなければならない。」と訴える患者さんをみてきました。でも、そんなこと言ったって、ダメなものはダメです。
目が調子悪いんです。普通の状態ではないんです。トラブルの後遺症で視力が低下する可能性もあるのです。ちゃんと治療をするためには、治療中はコンタクトを中止する必要があります。
仕事も大事ですけど、視力も大事ですよ!
会社と相談して治療中はメガネでOKってことにしてもらいましょ!
それがダメなら、目が治るまで仕事を休みましょ!
なんて、簡単に書きましたが世の中そんなに甘くはないですよね(;^ω^)
どうしたって仕事を休むことなんてできない!という方も多いでしょう。
そんなときは、医師に診断書を書いてもらいましょう。「治療中はコンタクト不可」「眼鏡を装用しなければならない」「会社を休む必要がある」などを診断書に書いてもらい、会社に提出しましょう。
診断書をちらつかせれば、会社も強くは言えないでしょう…たぶん。
コンタクトで目のトラブルをおこさないように正しく使用することはもちろんですが、トラブルがおこってしまったらちゃんと治療しましょうね。