健康診断受けてますか?
健診に眼科の検査はありましたか?
視力検査、眼圧検査、眼底検査など受けましたか?
健診の結果はちゃんとみましたか?
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何やら眼底検査でひっかかったぞ。
H1S1?
なんだ?
この暗号みたいなものは?
健診を受け、眼底検査でひっかかった、あなた!
健診の結果のみかたがわからないあなた!
今回はそんなはなし。
健診で眼底検査の結果のはなし。
健診での眼底検査
健診での眼底検査は何をみているのでしょうか?
白内障?
緑内障?
よくわからないですよね…。
健診の眼底検査は主に、血管の状態をみています。
眼の中の血管(網膜の血管)は脳の血管の一部です。
眼の中の血管をみることで、脳血管の状態を推定することができます。
眼底は血管を直接観察することができる、唯一の器官なのです!
すごくないですか?
H1S1? 謎の暗号?
- 高血圧
- 動脈硬化
どちらの病名も1度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
わりと名前はよく知られた病気ですよね。
高血圧、動脈硬化がある場合、眼底に特有の変化がみられます。
その結果が、謎の暗号です。
「H 0 S 0」
「H 2 S 1」など
謎の暗号で健診結果がきた!という方いらっしゃいますでしょうか?
- 「H」は高血圧性の変化
- 「S」は動脈硬化性の変化
そして、その程度が1~4段階に分類されます。
数字が大きくなると、変化の程度が高く重症になります。
「H 0 S 0」は眼底の血管に異常はみられなかった!ということになります。
高血圧、動脈硬化については、かかりつけの内科でしっかり治療しましょう。
視神経乳頭陥凹拡大? 読めます?
視神経乳頭陥凹拡大は「ししんけいにゅうとう かんおう かくだい」と読みます。
視神経の形の異常のことです。
眼底検査のときに、視神経の形もチェックしています。
視神経乳頭陥凹拡大は緑内障の疑いがあるということ。
眼科で精査がひつようになります。
緑内障とは、視野がだんだんに欠けていき、最終的には視力を失ってしまう病気です。
早期発見、早期治療が大事です。
視神経乳頭陥凹拡大でひっかかった方は、眼科へ行きましょう。
必ずですよ!!
健診の限界 「判定不能」
たまに「判定不能」という結果をもって、受診する患者さんがいます。
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「判定不能」って何だ?
とてつもなく悪い病気があるのか?
と心配になりますよね。
健診はだいだいの施設では「眼底写真」を撮影し、医師が写真判定をするのではないでしょうか?
当院の人間ドックの眼底検査は眼底写真で行っております。
眼底写真は患者さんの負担が少なく、短時間で撮影できます。
が、その反面、負担が少ないと言いましたが、うまく撮影できない人もいるのです。
通常の眼科診療で眼底検査を行う場合は、瞳をひろげて(散瞳して)、医師が眼底を直接診ます。
瞳がひらいていると、キレイに眼底写真が撮れます。
瞳がひろがっていないと、写真はキレイに撮れないのです。
散瞳していない状態を無散瞳といいますが、無散瞳の場合でも、多くの人は問題なく写真撮れます。
が、人間の瞳孔は加齢とともに、だんだんと小さくなってくると言われています。
個人差はありますが、高齢の方は無散瞳では眼底写真が撮りにくい印象があります。
瞳孔が小さい人は、瞳の中に光がうまく入らず、キレイな写真が撮れないのです。
真っ暗な写真しか撮れないのです。
真っ暗な写真を見て、何か病気があるか?と聞かれても、わからないのです。
よって、「判定不能」、大丈夫とも、大丈夫でないともいえない結果になるのです。
眼底写真では目の中を網羅できない
眼底写真は目の中の1部分を診ています。
全体像は把握できていません。
眼底検査で「異常なし」の判定をもらった健康な目の方でも、40歳を過ぎたら眼科で1度精査することをおすすめします。
目の病気で、自覚症状がでないものがあります。
初期の緑内障や初期の糖尿病網膜症などがそうです。
どちらの病気も適切に治療をしないと、視力を失ってしまいます。
どこの眼科も混んではいますが、視力は大事ですので、健診でひっかかった方はぜひ精査しにきてください。