見え方がおかしい
「視界がキラキラして見えた。」
「チラチラして見えたのが、広がっていった。」
「白っぽくなって見にくくなった。」
「稲妻みたいなものが見えた。」
など、さまざまな表現で見え方の異常を訴え、眼科受診される患者さんがいます。
でも、受診時には症状は消失している場合が多いです。
「あの見え方はいったい何だったんだろう?」
何か悪い病気の前ぶれではないか?眼や頭に異常があるのではないか?と心配になると思います。
今回はそんなはなしをしたいと思います。
閃輝暗点
上記の症状は、閃輝暗点(せんきあんてん)の特徴的な見え方になります。
患者さんによって見え方が違い、その表現の仕方も違うので問診はおもしろいです。
閃輝暗点とは、片頭痛の前兆として現れるものが多い、一過性の視力障害のことをいいます。頭痛を伴わない場合もあります。
症状は上記のような見え方であり、「キラキラして見えた」というのが代表的な?一般的な?症状になります。
キラキラが20~30分位続き、その後に頭痛が起こることが多いようです。吐き気を伴うこともあります。
原因は?
脳(後頭葉)の血流の低下が原因で起こるといわれています。
血流の低下が10~20分位続き、その後血管の拡張が起こったときに頭痛が起こると考えられています。
見え方がおかしくなるので、最初に眼科を受診する場合が多いですが、目玉に異常があることは少ないです。
念のため、視力検査や視野検査を行いますが、正常な結果となることが多くなります。
眼科的に精査することも大事ですが、CTやMRIなどで頭の中を調べることも大事になります。
脳のチェックをしましょう
閃輝暗点は一過性で良性のことが多いですが、中には脳腫瘍や脳動脈の狭窄や閉塞が隠れていることがあります。
閃輝暗点っぽい症状がみられたら、眼科受診も大事ですが、神経内科や脳外科などで頭の中(脳)も精査しましょう。