自由すぎるおばあちゃん 

患者のこと

特徴のある患者さん

どこの病院にも1人や2人…いや、もっとかも?困ったさん患者がいると思います。
今回は当院の困ったさん?患者の紹介をしたいと思います。

いろいろなパターンの困ったさんかいるとは思いますが、だいたい共通しているのが高齢者ということ。1人暮らしと思われる高齢者が困ったさんになりやすい傾向にある気がします。

ただ、可愛い系のおじいちゃん、おばあちゃんだったりするので憎めない感じもします。

92歳のおばあちゃん

当院に通う困ったさんは92歳のおばあちゃん。
緑内障とドライアイと白内障の目薬をつけています。

92歳と紹介しましたが、とっても若々しく、お洒落さんで1人でシャンシャンと歩いてやってこられます。

そんなおばあちゃん、どこが困ったさんかと言いますと、通院のペースが自由すぎること。
多い時には月に2~3回やって来ます。

来ていただくのは悪いことではないのですが、毎回「目薬がなくなった。」と訴えます。
「先週出したばかりですよ。」と説明すると、「どこかに持って行ってしまってなくした。」との返事。

目薬の自己管理が難しくなっているようなのです。
1ヶ月に出せる目薬の量(本数)は決められていますので、毎回毎回処方していられません。

「お家を探してみてくださいね。」と言いきかせ帰宅してもらうことが多々です。

目薬の数が多いので大変だと思い、「緑内障のだけにしてもらいましょうか?」と相談したこともありましたが、「全部つけたい。」という本人の意思があるため、目薬の本数を減らすこともできないのです。

本当に点眼しているのか疑問に思うこともありましたが、毎回目薬のボトルを持ってこられ、「これは1日4回、これは寝る前。」などしっかりとつけ方はわかっているようなのです。
以上のことから、困ったさんなのです。

目薬の必要性やつけ方は理解されているのに、管理ができない…すぐになくして、すぐもらいに来る…やっかいです。

季節によって来院ペースがまちまち

と、ここまでかなりの頻度で来院しているように書いてきましたが、このおばあちゃん突然パタッと来なくなる時期があります。

それは暑いときと寒いとき。夏と冬はほとんど来院されません。
外出するのが億劫なんでしょうね。わかりやすいです
(*^-^*)

雪がとけ、草木が芽吹き始めるとおばあちゃん来院されます。おばあちゃんの春です。

新緑の頃はせっせと通い、目薬を持って帰ります。季節が少し進み、日差しがジリジリ照りつける夏、おばあちゃんは来ません。

お盆が過ぎ、日差しが落ち着き始める頃、おばあちゃん再び参上です。
紅葉を感じながらおばあちゃんの秋です。せっせと通います。

雪がちらほらと舞い始める頃にはおばあちゃん、パタッと来なくなります。
たぶん冬眠です。

ここ数年、このサイクルでおばあちゃんがやって来ます。自由すぎるだろっ!ちゃんと治療できないだろっ!とつっこみつつ、92歳、ご高齢なので温かく見守ります。

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