学校健診の時期ですね!
視力検査や結膜炎などで、ひっかかるお子さま、多いのではないでしょうか?
そんな中…

何かひっかかってきたけど、なんだこりゃ?
「輻湊不全」ってなんだ?
初めてだけど、悪い病気かしら?
と、悩んでいる保護者のあなたへ。
初めましてで、どのように対応したらいいのか、わからないと思います。
今回は、輻湊不全のはなし。
- 輻湊不全とは何か?
- どんな症状がでるのか?
- 今後どんな対処をしてけばいいのか?
など、まとめていきます。
輻湊不全とは?
まずは、基本の読み方から。
読み方がわからないという人も多いです。
輻湊不全は「ふくそうふぜん」と読みます。
大まかに、ざっくり、簡単に説明すると、「より目が苦手」ということになります。
(※専門的に言うと「より目」ではないのですが、似たようなものなのでより目と思っていただいてOKとします。)
以上!
では簡単すぎるので…f(^^;)
もう少し突っ込んでいきたいと思います。
眼科的にがっつり説明すると…
輻湊とは両眼の視線が眼前のより近い所にある注視点に向かって収束する運動のことをいいます。
その輻湊は4種類あり、緊張性輻湊、調節性輻湊、融像性輻湊、近接性輻湊となっております。
輻湊不全は融像性輻湊が不完全なためにおこる といわれております。
融像性輻湊とは、両眼に映った像を頭の中で1つに重ね合わせるために発動する輻湊のことをいいます。視能矯正学
と、書いてみましたが…チンプンカンプンですね…
いいんです!簡単に覚えてください。
輻湊不全は「より目が苦手」なのです。
どんな症状があるの?
輻湊不全の自覚症状は、近くの物を見た時(スマホ、勉強、読書、パソコン等)に疲れやすかったり、だぶって見えたり、2重に見えたりします。
- 疲れを感じやすい
- ダブって見えることがある
自覚症状はこの2点です。
ですが、子どもの場合は不自由なく過ごしていて、自覚症状はほとんどないことが多いです。
日常、不自由なく過ごせていれば特に何もすることはありません。
疲れる(眼精疲労)、ダブるというような症状がでてきたら治療の対象になります。
治療としては、訓練またはプリズム眼鏡を装用します。
訓練は輻湊不全の程度に合わせて、融像幅増強訓練や輻湊訓練など行います。
プリズム眼鏡は視線のズレの角度を測定し、装用感の楽なものを処方します。
症状がでて、困るときには、眼科で相談してみましょう。
子どもだけではなく 大人もあるよ!
輻湊不全は子どもだけでなく、加齢によっても起こることがあります。
大人の場合は眼精疲労、疲れ、ダブり、頭痛などの症状がでやすいです。
大人の場合は、訓練よりプリズム眼鏡を装用しての治療が多いです。
近くを見る作業をしていて、疲れる・ダブるなどの症状がある場合、輻湊不全が隠れていることがあります。
眼科で検査してもらいましょう。
子どもも大人も輻湊不全が疑われた場合は、1度眼科で診てもらうようにしましょう。
悪い病気ではありませんので、心配なさらずに…。
うまく対処していきましょう。