緑内障という病気のはなし
緑内障という病気を知っていますか?
たまーにテレビなどで特集されているので名前ぐらいは聞いたことがあるかもしれません。
緑内障は早期発見・早期治療をしなければならない疾患です。
ただ、自分で気づくことはとても難しい病気です。初期では自覚症状がありません。
今回はそんな厄介な病気、緑内障についてです。
どんな病気?
緑内障とは眼圧が高くなり、視神経がダメージを受け視野がだんだんに欠けていく病気です。
眼圧は眼の中にある房水(ぼうすい)という液体でコントロールされています。
房水は目の中で作られ、眼の中を循環して外へ流れ出ていきます。房水がうまく循環することで眼圧がいい感じに保たれています。
眼圧の正常値は10~21mmHgといわれています。
緑内障は原因によっていくつかの種類にわけられます。
原発開放隅角緑内障
房水が外へ流れ出ていくところがだんだんに詰まっていき、眼圧が高くなってしまうもの。
「排水溝にゴミが溜まって、水はけが良くない。」というイメージでしょうか。
正常眼圧緑内障
眼圧が正常範囲内にもかかわらず、視野の欠損が進んでしまうもの。
日本人に多いといわれています。
わかりにくいですね…(;´∀`)
眼圧の値が正常値内なのに病気と診断されます。
そういうものだと思ってください。
原発閉塞隅角緑内障
房水が流れ出ていくところが塞がり、房水が流れ出ていけなくなり、眼圧が高くなるもの。
慢性型と急性型があります。(急性型についてはまた改めて書きます。)
市販薬などの説明書を読むと、「緑内障の方が服用する場合、医師や薬剤師に相談しましょう。」的なことが書いてあるのを見た経験ないでしょうか?
このタイプの緑内障と診断された方は気をつけなければなりません。
発達緑内障
生まれつきのもの。
続発緑内障
炎症や外傷、薬の副作用などで眼圧が高くなるもの。
どんな症状がでるの?
緑内障の自覚症状は初期~中期にかけてはほとんどありません。
眼精疲労やぼやけて見えるなどの訴えで発見される場合もあります。
「視野が欠けている。」と自覚できるようだと、中期~末期になります。
一度欠けてしまった視野は元には戻せません。視野欠損が進行しないように眼圧をいい感じでコントロールしなければなりません。
治療方法は?
治療は点眼で眼圧を下げることになります。
点眼でも眼圧が十分に下がらない場合はレーザー治療や手術が必要になります。
どうすれば発見できるか?
自覚症状がないので健診などで発見してもらうか、自主的に眼科へ行き検査する必要があります。健診では判定する医師によって結果が異なることがありますので、眼科で検査をしてもらうのが1番確実に診断できます。
40歳以上の人20人に1人は緑内障と言われておりますので、早期発見・早期治療にこぎつけたいものです。
緑内障は日本での失明原因の第1位です。
早期に治療を開始することで、視野を維持することが可能と思います。
40歳を過ぎたら1年に1回健診か、眼科受診をするようにしましょう。
緑内障は治る病気ではありませんが、しっかりと通院、点眼治療が大事です。
うまく付き合っていきましょう。