老眼がすすむから老眼鏡は使わない方がいいのか?
以前に似たようなテーマで近視のはなしを書きました。
「眼鏡をかけると近視がすすみ、目が悪くなる。」と思われているようなので書いた記事です。
今回も似たようなはなしになるんですが、老眼バージョンのはなしです。
「眼鏡をかけると老眼がどんどんとすすんでいくから、眼鏡はできるだけかけたくない!」という患者さんの声をよく聞ききます。
実際は眼鏡をかけても、かけなくても老眼はすすむのですが、なかなか検査の時間内では伝えきれません。
眼鏡をかけると老眼がすすむと思っているあなたに対するアンサー記事です。
40代以降の老眼が始まっていく世代のあなたにむけて。
・近くが見にくいなら老眼鏡を使おう!
・裸眼でムリにがんばって見なくていいんだよ!
という内容になっております。
老眼は加齢とともにすすむ
老眼は眼鏡をかけても、かけていなくてもすすみます。
老眼については以前にも書きました。
老眼は加齢とともに調節力(ピント合わせ)が減退し、近くが見にくくなる状態のことをいいます。加齢とともに水晶体(眼の中のレンズ)が硬くなるのでしょうがないのです。
ピント合わせの筋肉が頑張ろうにも、水晶体は若かりし頃のようにうまく膨らんでくれず、ピントが合わせにくくなるのです。
老化現象の一種であり、予防や止めること、鍛える方法はありません。
みなさま、平等にやってきます。
水晶体が硬くなっている状態ですので、己の力を信じ、がんばって近くを見ようとしても疲れるだけです。無理せんとってくださいね。
老眼は平等にやってくるが感じ方は個人差がある
「老眼になる人とならない人がいる!」と思っている方もまだまだいるようですが、それは違います。
そうではないのです。
「老眼を気にする人と気にならない人がいる!」ということが正しいです。
どういうことかといいますと、説明しますね。
具体例をあげていきます。
あなたはどちらにあてはまるでしょうか?
老眼に敏感な人 老眼が気になる人
- 今まで眼科や眼鏡とは無縁であり、視力が良いのが自慢
- 小中高の視力健診ではひっかかったことがない
- 近視の眼鏡を遠くがはっきりくっきり見えるよう合わせている
- パソコン仕事などデスクワークが多い
- スマホの時間が長い
- 読書がすき
- どちらかというと神経質な性格
老眼があまり気にならない人
- 軽い近視がある
- 近視の眼鏡を遠くはそこそこ見えるよう弱めに合わせている
- アウトドア系の趣味が多い
- 新聞やスマホ、パソコンを触る機会が少ない
老眼鏡は使ってもいいんです!
老眼鏡をお持ちであれば使いましょう。
老眼鏡、近用眼鏡、リーディンググラスなど呼び方はさまざまですが、どれも同じものです。近くを見るための眼鏡です。
※ハズキルーペは老眼鏡とはちょっと違います。拡大鏡になります。
文字を大きくする効果があるので、おしゃれな虫眼鏡といったらわかりやすいですかね?
老眼鏡をかけたからといって老眼はすすみません。
かけても、かけなくても加齢とともにすすみます。
ムリして裸眼で見ていても疲れるだけです。その疲れが肩こりや頭痛をひきおこしたりして、目以外の部位にも悪影響がでます。
そらなら、ムリせず眼鏡を使いラクに見たほうが体にとってもいいです。
高い眼鏡は必要ありません。
条件が合えば100円ショップの老眼鏡でもいいと思っています。
実際に患者さんに100円眼鏡をすすめることもあります。
気になる方は眼科で相談してみてくださいね。