眼帯をつけたい…
「子どもが目が痛いって言うのに眼帯してくれなかった。」
「目が真っ赤なのに眼帯してくれない。」
眼科で働いていると眼帯を希望される患者さんがいます。
また、調子が悪いからといって自主的に眼帯をしてくる患者さんもいます。
が、ちょっと待ってください。
その眼帯が取り返しのつかないことになる可能性があります。
結論を言いますと、子どもに眼帯は禁忌です。大人は大丈夫でーす。
なぜ、子どもは眼帯つけてはダメなのか?
子どもに眼帯をすると視力が低下し、大人になっても視力がでない可能性があります。
視力に左右差ができ、眼帯をしていた方の目が弱視になっちゃう可能性があります。
眼帯をすると眼帯をした方の目が使われなくなります。
目が使われなくなると、目の発達がストップします。
眼帯などで片目の発達がストップしちゃったものを形態覚遮断弱視といいます。
視覚の感受性期間
目が発達している期間を視覚の感受性期間と呼び、1歳半頃をピークに8歳位まで続きます。
この期間中に、視力が発達します。とっても大事な時期なのです。
この期間中は、ものをちゃんと見せてあげなければなりません。
眼科でいう「ちゃんと見せる」という行為は、「左右の眼の網膜にピントの合った映像をとどける」ことをいいます。必要であれば眼鏡をかける、目を塞がない、など気をつけなければなりません。
子どもに眼帯は禁忌と言いましたが、視覚の感受性期間が眼帯をしてはいけない期間になります。1~8歳頃までは眼帯をしないよう、眼帯をされないよう気をつけてください。
保護者の方が正しい知識を持つことで子どもの視力を守ってあげられます。
自己判断はダメよ
「見た目がわるいから…」と眼帯で目をかくしたい気持ちはわかりますが、勝手な判断で子どもに眼帯はしないよう注意してください。
見えている目を弱視にしないよう、子どもに軽い気持ちで眼帯をつけるのはやめましょう。
また、眼科以外で目の周りの処置をされ、目を塞がれてしまってらすぐに眼科へ行きましょう。そして眼科医に相談しましょう。