斜視にも眼鏡 眼鏡で矯正できる斜視のはなし

内斜視のこと

メガネで治せる斜視

斜視にはいろいろなタイプのものがあります。

斜視とは、1眼の視線がズレている状態のことをいいます。
その視線のズレが内側か外側か、はたまた上下方向かで、内斜視、外斜視、上斜視と分類されます。(下斜視という表現はあまりしません。)

いろいろなタイプの斜視の中で、眼鏡をかけると治る斜視があります。
内斜視の中の「調節性内斜視」というものです。

調節性内斜視とは

調節性内斜視とは、遠視があり、遠視の眼鏡をかけると視線のズレが改善する斜視です。
遠視があると、物を見るときに眼はピント合わせのためにギュッと緊張します。その緊張が過剰に視線を内側に寄せるため内斜視となってしまいます。眼をギュッと緊張させないために遠視の 眼鏡をかけます。

特徴は…
・1〜3歳頃に発症する斜視です。
・物を見ようとするときに内斜視が目立ち、ボーっとしているときは目立たなくなる、というような動揺がみられます。

眼鏡をかけていれば斜視はなくなります。
眼鏡を外すと、斜視が出現します。

不思議ですね!

斜視の治療はメガネから

ここから、少し斜視治療の話を…
どのタイプの斜視にも共通して言えること。
治療の第一歩は眼鏡をかけることから始めます。

斜視なのに眼鏡?眼鏡は見えない人がかけるものじゃないの?と思う保護者もいます。

調節性内斜視のように眼鏡で斜視が治るタイプがあるので斜視の治療目的で眼鏡をかけてもらいます。このときの眼鏡は斜視の治療が目的なので、裸眼視力が良好な場合でも眼鏡をかけてもらいます。

遠視、近視、乱視があれば適切に眼鏡で矯正していきます。

眼鏡をかけることで視線のズレ(斜視角)が変化していきます。
調節性内斜視では斜視角がほぼゼロになります。
なので、斜視の患者さんには眼鏡を最低3〜6ヶ月はかけてもらい、斜視角の変化をチェックします。眼鏡をかけて斜視角が安定したら、次の段階に進みます。

次は、訓練または手術になります。
訓練は視能訓練士が指導します。斜視角が少なめの外斜視が適応になります。
手術は訓練の適応外の斜視に施行します。

斜視の治療は眼鏡をかけることから始めます。

「見えているのに、何で眼鏡が必要なの?」と疑問に思うかもしれませんが、斜視を治すためには必要な行為です。

保護者様、ご協力をよろしくお願いします。

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