わが子の視線がズレているかも?
「視線が合わない気がする。」
「目の位置がおかしい。」
「目が内側によっているかも…」
「赤ちゃんだからこのまま様子をみていていいのかな?」
と、生まれたばかりのわが子の目つきが心配で悩んでいる方、いらっしゃいますか?
寝る暇もなく、赤ちゃんのお世話で疲労困憊の中、眼科へ行こうかと思っている保護者の方へ。今回は赤ちゃんの斜視、乳児内斜視(先天内斜視)について書いていこうと思います。
乳児内斜視(先天内斜視)とは?
生後6ヶ月以内に発症した内斜視(視線が内側によっている斜視)のことをいいます。生後6ヶ月以内って早いですよね。ほぼ生まれつきの斜視ということになりますね。
原因ははっきりしていません。
主な特徴をあげていきますね。
斜視角(視線のズレ)が大きい
20プリズム以上あると他人から見られた時に「視線がズレて見える」と思われてしまいます。乳児内斜視は30プリズム以上あることが多く、斜視が目立ちます。
交代固視をする
キョロキョロと視線を動かし、右眼で見たり、左眼で見たりと両眼とも同じくらい使用します。斜視なので両眼同時に使うことはできないですが、キョロキョロ両眼を使うことはいいことです。ちょっとわかりにくい言い方なのですね(^^;)
要は、「弱視になる可能性は低い。」ということ。
「視力はちゃんと発達しますよ。」ということ。
中枢神経系に異常はない
生まれつきの斜視だとどこかの神経がおかしいのでは?と心配になるかと思います。
が、どこかの神経が麻痺しているだとか、どこかの神経が通っていないとか、そういうことはないです。いたって正常のことが多いです。
遠視はあっても軽度
赤ちゃんの頃はみんな遠視気味の目なのですが、その遠視の度数が強すぎるということは少ないです。
乳児内斜視の治療は?
①視力の矯正
何はなくとも眼科で大事な指標、視力がちゃんと発達できる状態なのかを確認します。赤ちゃんでも視力は測ります。測れます。
必要であれば眼鏡をかけます。
②手術
目のズレは眼鏡では治せません。手術となります。
「赤ちゃんなのに手術はかわいそう。」と感じる方もいらっしゃるでしょう。が、乳児内斜視は2歳までに手術をやっておくことがすすめられています。
斜視があると不都合なことがあります。
できるだけ早いうちに斜視の手術をすることで、より高度な機能(立体視)の獲得を目指すのです!
乳児内斜視と診断するために…
生後6ヶ月以内に発症した斜視が乳児内斜視です。
いつ発症したか?診断の手助けとなるのが写真です。子どもが生まれたら写真を撮りまくりますよね?その写真が診断の決め手となったりします。
今、もしわが子の目の位置がちょっと普通じゃないかも…と思っている保護者の方は写真を見直してみてください。
顔のアップの写真がいいです。
顔のアップでカメラ目線の写真ならなおいいです。探してみてください。
そして、その写真を持って眼科へ行きましょう!