3大ぶどう膜炎の1つ
先日、「浦島太郎は原田病」という記事を書きました。
久しぶりに教科書をひらき、そしてググり書いていったのですが、そのとき3大ぶどう膜炎というワードを出しました。
3大ぶどう膜炎とは「原田病」「サルコイドーシス」「ベーチェット病」のことをいいます。
教科書をひらいたついでにその他の病気についても見直し、学び直したので、今回は「ベーチェット病」についてまとめていこうと思います。
ベーチェット病とは?どんな病気?
簡単にひとことで言うと「解夏」のやつです!わかりますかね?
さだまさしさんの小説であり、2004年に映画化され、月9のドラマ「愛し君へ」で扱われた病気です。「解夏」を知っている方は失明してしまう病気という印象が強いと思います。
ベーチェット病は、皮膚や粘膜、眼に炎症の発作を繰り返しおこす病気です。
原因は不明であり、確実な治療法のない難病です。
国が定める指定難病の1つなので医療費助成を受けることができます。
日本人に多いとされている病気で、20~50歳に多いといわれています。男女で発症のリスクは変わりませんが、男性の方が重症化する例が多いとされています。
ベーチェット病の症状は?
ベーチェット病の症状は主症状が4つ、副症状が5つあります。
主症状
・口腔粘膜の再発性アフタ
・外陰部潰瘍
・皮膚症状(結節性紅斑)
・ぶどう膜炎
副症状
・関節炎
・副睾丸炎
・消化器症状
・中枢性神経症状
・血管炎
主症状と副症状の組み合わせにより病型が決まります。
眼の症状
眼の症状はぶどう膜炎。
自覚症状は、充血・目の痛み・視力低下
この症状は1~2週間で自然に回復し、またその後に再発します。これを繰り返しおこすのがベーチェット病の特徴です。
発作を繰り返していると眼はダメージを受けます。ダメージが蓄積され、だんだんに見にくくなり、最終的には失明にいたります。
治療法はあるの?
眼の症状に対しては、点眼治療をおこないます。ステロイド薬や散瞳薬が処方されます。
全身に対しては、発作をおこしにくくするよう定期的に点滴をし管理する方法があります。病型によって治療法が異なるので、ざっくりな説明でとどめておきます。
患者の20~30%は失明するといわれていますが、治療薬が開発され、視力を維持できる例も多くなってきているようです。
現在の医療では「ベーチェット病=失明」ではなくなってきているようです。医学の進歩はありがたいですね。
追伸:学生時代にこの病気について講義を受けているとき、先生が発したひとこと。
「私はこの病気にだけはなりたくない。だってめっちゃ痛いから…」と言ったことを強烈に覚えています。医者が嫌がる病気なんて私もなりたくなーいと思った疾患です。