視野検査の紹介 見える広さと見える深さの検査

検査のこと

視野検査のはなし

「もっと視野を広げてみよう!」なんて言葉がありますが…
実際に眼科で視野検査をしたことがありますか?

「視野」という言葉は知っていても、実際に検査するとなると経験者は少ないですかね。
視野検査といっても広さだけの検査ではありません。実は、種類があるのです。

今回は視野検査を紹介したいと思います。

視野検査の種類

視野検査は2種類あります。
動的量的視野検査と静的量的視野検査です。

動的量的視野検査

これは視野の広さを調べる検査です。
目を固定した状態で上下左右どのくらいの広さが見えるのかを調べます。

大きなドームの中で光が外側から中心に向かって出できます。その光が見えたら合図をしてもらい計測していきます。

主な対象は、緑内障、視神経炎、網膜色素変性症、脳梗塞後などです。

視能訓練士が行います。
人の手で操作し、検査を進めていく検査になります。なので、融通がききます。患者さんの状態に合わせて検査のスピードをゆっくりめにしたり、見えているか確認しながらできます。

だだ、人の手で検査をするので検査する視能訓練士の技術が求められます。
視能訓練士の熟練度によって検査結果に多少のバラつきがでることがあります。

静的量的視野検査

これは視野の深さ(感度)を調べます。
目を固定した状態でどのくらい薄い光まで見えるかを検査します。
中心視野だけの検査になります。

主な対象は緑内障

機械をを設定し検査が始まると自動でどんどん進んでいきます。
機械が検査してくれるので検査結果のバラつきが少ないです。

視野検査は疲れる

どちらの検査にも共通して言えること、それは…患者さんの疲労感はすごいです!

「目を固定した状態で…」と書いてきましたが、視野検査の時は目をキョロキョロ動かしてはダメです。目を動かさないよう、機械の中心にある目印をただただ見続けてもらいます。
それが何とも言えない、苦痛なのです。

目を動かしてはいけない…ものすごいストレスと思います。
そして、光が見えたら合図をしなければならず、集中力も必要です。

「目を動かさずにじっとまっすぐ見ててもらい、光が見えたらボタンを押して合図する。」というだけなのですが、とってもとっても疲れます。とってもとっても眠くなります。

片眼ずつ検査していくのですが、片眼に5~10分くらいかかります。
視野の状態によってはもっと時間がかかります。

どちらのタイプの視野検査でも目を動かしていないかチェックしていますので、気をつけてください。あまりにも目をキョロキョロ動かす場合は注意します。

目を動かしてしまうと正確な結果がでないので注意しましょう。

検査が終わると皆さん決まって「はぁー、疲れた。」とため息交じりにおっしゃいます。
大変な検査ですが、病気の経過を診ていく上で大事な検査なので対象の方は頑張ってくださーい。

 

 

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